新学年を前に、教科や時間割、評価がどう変わるのか見通しが持てない保護者の方へ。本記事では、新学年の変化を教科、授業時数、評価、学習内容の4点(編集部の整理)で見ていきます。
この記事で分かること
- 学年の節目ごとの、教科と標準授業時数の変わり方
- 評価(観点と評定)の変わり方と、算数・数学で見る学習内容の学年配置
- 進級前に、学校の資料で確認しておきたい点
小学校から中学校への切り替えの詳細は、小学校から中学校に上がって変わることで扱っています。単元ごとの教え方や、学校ごとに異なる時間割・評価の細部は、本記事では扱いません。
対象:小学校・中学校 平成29年告示 学習指導要領、学校教育法施行規則 別表第一・第二(令和8年4月1日施行の版)
新学年の変化を4点で整理する:教科・授業時数・評価・学習内容
編集部は、変化を次の4点に整理しました。
- 教科:小3で社会と理科が始まり、小5で家庭が加わって外国語が教科になります。中1では一部の教科名が小学校と変わります(編集部の整理)。
- 授業時数:学校教育法施行規則が定める標準授業時数が、教科ごとに増減します。
- 評価:観点別の評価は、各教科で小学校から中学校まで3つの観点で共通です。評定の段階は、小学校が3段階(第3学年以上)、中学校が5段階です。
- 学習内容:学習指導要領が学年ごとに内容を定め、新しい考え方が入る単元が節目で出てきます。
教科の種類が大きく動く小3・小5・中1を、編集部は学年の節目として整理しました。これらの学年は、教科と標準授業時数の両方が変わります。
教科と授業時数の変化:小3・小5・中1で教科の顔ぶれが変わる
学年ごとの教科と標準授業時数は、学校教育法施行規則の別表第一(小学校)・第二(中学校)に載っています。2026年10月3日に確認した現行の条文(最新の改正は令和8年4月1日施行)にもとづきます。
本記事の教科の数は、施行規則第50条第1項・第72条の「各教科」のうち、その学年に授業時数があるものを数えた編集部の数え方です。外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動と、特別の教科である道徳は含みません。
小1・小2の教科は、生活を含む6教科です。小3では生活がなくなり、社会と理科が始まります。外国語活動と総合的な学習の時間も小3から入り、標準の総授業時数は小2の910から980に増えます。
小5では、家庭が加わり、外国語活動に代わって外国語が教科になります。教科の数は、小3・小4の7に対し、小5・小6では9です。国語は小4の245から175に減ります。
中1では、一部の教科名が小学校と変わります。編集部の整理では、算数が数学に、図画工作が美術に、体育が保健体育に、家庭が技術・家庭に対応します(別表が定めた対応づけではありません)。外国語は小6の70、中1は140です。別表の備考は、標準授業時数の数え方を、1単位時間=小学校45分、中学校50分と定めています。
節目ごとの変化は、次の図のとおりです。

主な教科の標準授業時数は次のとおりです(ほかの教科と、道徳・総合的な学習の時間・特別活動は省略。総授業時数は省略分を含みます)。
| 区分 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | 中1 | 中2 | 中3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 国語 | 315 | 245 | 245 | 175 | 175 | 140 | 140 | 105 |
| 社会 | ― | 70 | 90 | 100 | 105 | 105 | 105 | 140 |
| 算数・数学 | 175 | 175 | 175 | 175 | 175 | 140 | 105 | 140 |
| 理科 | ― | 90 | 105 | 105 | 105 | 105 | 140 | 140 |
| 外国語活動 | ― | 35 | 35 | ― | ― | ― | ― | ― |
| 外国語 | ― | ― | ― | 70 | 70 | 140 | 140 | 140 |
| 総授業時数 | 910 | 980 | 1015 | 1015 | 1015 | 1015 | 1015 | 1015 |
この数値は標準で、実際の授業時数や時間割は各学校が編成します。文部科学省が公表した次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(案・審議中)は、標準と実際の授業時数の差を課題に挙げています。この案の説明では、実際の授業の1単位時間は各学校が適切に定めるものです。
評価の変化:観点は共通で、評定の段階が小学校と中学校で変わる
2019年1月の中央教育審議会教育課程部会の報告は、小・中・高等学校の各教科について、観点別評価を3観点に整理しています。観点は、知識・技能と、思考・判断・表現、それに主体的に学習に取り組む態度で、評価の段階はA・B・Cです。
観点別の評価を教科全体として総括したものが、評定です。報告の脚注は、評定の段階を、小学校は3段階(1〜3)、中学校以上は5段階(1〜5)としています。指導要録の記載事項(文部科学省の通知)では、小学校の評定は第3学年以上が対象です。小1・小2の通知表の表し方は、学校の資料で確認します。小3以上の評定は、中学校に上がると3段階から5段階に変わります。
評定のまとめ方は、報告によると学校ごとに定める扱いです。報告は、通知表への反映を各学校の判断とし、入試での扱いは選抜を行う高校などの検討に委ねています。入試での使われ方は都道府県ごとに異なり、内申点の決まり方は内申点はどこで決まるのか 提出物と定期テストで整理しています。
新学年の節目で起こりうる保護者側の行き違い3点
新学年への備えでずれが生じうる点を、編集部の想定として3点に整理しました。調査にもとづくものではありません。
- 前の学年と同じ見通しで関わり続ける。 教科の数(編集部の数え方)は小3・小4の7から小5・小6の9へ増えます。前の学年の感覚だと、実際の時間割とずれる場合があります。
- 変わるのは教科書だけだと考える。 算数編の解説の「内容の移行」の表は、平成29年の告示で速さが第6学年から第5学年へ、分数×整数・分数÷整数が第5学年から第6学年へ移ったと示しています。学年配置は改訂で動くことがあり、保護者の方が学んだ時期と同じとは限りません。
- 学校の案内を見ずに一般論で備える。 時間割や評価の細部は学校ごとに異なり、評定のまとめ方も各学校が定めます。
進級前に家庭で確認すること:学校の資料で見る5点
学年が切り替わる前後に学校から配られる資料で、次の5点をご確認ください。
| 確認すること | 確認先 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 新学年の教科 | 学校の案内、学年だより | 新しく始まる教科、名前が変わる教科 |
| 時間割 | 時間割表 | 1日の授業の数、教科ごとの週のコマ数、1コマの長さ |
| 評価の説明 | 保護者向けの配布資料、通知表の見方、保護者会 | 観点、評定の段階、評定のまとめ方 |
| 年間行事予定 | 年間行事予定表 | テストなど、評価の材料になりうる行事の時期 |
| 新学年の最初の単元 | 教科書の目次、授業の進度 | 前の学年の内容とのつながり |
最後の単元は学校の進度で順序が変わるため、学期が始まってから確かめる形でも構いません。
つまずきやすい最初の単元:算数・数学の学年配置で見る先回り
学習内容の学年配置は、学習指導要領の解説にある内容構成の図で確認できます。ここでは算数・数学を例に並べます。
表の中央の列は、解説の図から編集部が主な内容を抜粋したものです。右の列は編集部の選択で、解説が「つまずきやすい」と述べた単元ではありません。
| 学年 | 新しく出てくる主な内容(解説の内容構成より) | 編集部がつまずきの記事を用意している単元 |
|---|---|---|
| 小5 | 速さなど単位量当たりの大きさ、割合(百分率)、図形の合同・円周率 | 割合の文章題、単位量あたりの大きさ、図形の角度 |
| 小6 | 分数の乗法・除法、文字を用いた式、比例、比 | 分数のわり算 |
| 中1 | 正の数・負の数、文字を用いた式、一元一次方程式、比例・反比例、空間図形 | 正負の数、文字式、一次方程式の文章題、比例と反比例、空間図形の表面積 |
| 中2 | 連立二元一次方程式、一次関数、図形の合同と証明 | 連立方程式の文章題、一次関数 |
小5の単元は、小5算数の攻略ガイド 分数・割合・図形を整理でも整理しています。
数学編の解説は、中1の比例・反比例が小学校第5・6学年で学ぶ比例の上に立つと述べています。新学年の最初の単元でつまずきが見えたときは、前の学年のどこに戻るかが判断の分かれ目です。その順番は、教科の復習順の決め方 積み上げ型と暗記型で整理しています。
単元ごとのつまずきは、教科ハブ算数・数学の学び方 学年別につまずきを整理から、学年ごとの記事へ進めます。
この記事で分からないこと
- 学校ごとの違い。 時間割、評価の説明、行事の予定は、学校の案内でご確認ください。
- 扱っていない内容。 小学校から中学校への詳しい切り替えは別の記事で扱う予定で、国語・理科・社会の学年ごとの内容は確認していません。
- 今後の制度の変更。 教育課程企画特別部会の審議まとめ(案)は、確定した答申ではなく審議中の案です。標準授業時数の在り方と学習評価が項目に入り、全面実施は小学校が令和12年度(2030年度)から、中学校が令和13年度(2031年度)からと想定されています。本記事は、2026年10月3日時点の現行の制度に基づきます。
【出典】
- e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」第50条第1項・第51・72・73条、別表第一・第二(令和8年4月1日施行の版) https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40000080011 (2026-10-03 確認)
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第1章 総説(印刷p.11・14〜15) https://www.mext.go.jp/content/20211102-mxt_kyoiku02-100002607_04.pdf (2026-10-03 確認)
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1章 総説(印刷p.11〜13)・第3章(印刷p.85) https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_004.pdf (2026-10-03 確認)
- 文部科学省「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」(平成31年1月)印刷p.7・19・20 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/01/__icsFiles/afieldfile/2019/01/21/1412838_1_1.pdf (2026-10-03 確認)
- 文部科学省「〔別紙1〕小学校及び特別支援学校小学部の指導要録に記載する事項等」(1 各教科の学習の記録 (2) 評定) https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/attach/1415186.htm (2026-10-03 確認)
- 文部科学省「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(案)」(第18回・令和8年9月25日)印刷p.37・38・55 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/101/siryo/mext_00057.html (2026-10-03 確認)
※本文で上の資料の内容を述べた箇所は、教え方の地図 編集部が要約・加工したものです。文部科学省・デジタル庁が作成した文章ではありません。授業時数の表は、別表を編集部が一部の教科に絞って再構成したものです。
※学習指導要領・評価の考え方・標準授業時数は、改訂・変更されることがあります。本記事の記述は上記資料の確認時点のものです。最新の情報は学校・教育委員会にご確認ください。
まとめ
- 新学年の変化は、編集部の整理で教科、標準授業時数、評価、学習内容の4点で、小3・小5・中1が大きな節目です。
- 小3で社会と理科が始まり、小5で家庭と外国語が加わり、中1では一部の教科名が小学校と変わります。
- 観点別の評価は、各教科で小学校から中学校まで3観点で共通です。評定の段階は、小学校が3段階(第3学年以上)、中学校が5段階です。
- 授業時数は標準で、時間割や評価のまとめ方の細部は学校ごとに異なります。進級前に、学校の案内で教科・時間割・評価・年間行事を確認します。
- 算数・数学のつまずきは、教科ハブから学年別の記事へ進めます。
本記事は家庭学習の参考情報であり、学校・専門機関の指導に代わるものではありません。 学習指導要領・教科書の内容は改訂されることがあります。最新の情報は学校・教育委員会にご確認ください。 → 免責事項
最終確認日:2026-10-03
