通信教育と紙のドリルの使い分けを考える|教え方の地図

通信教育と紙のドリルの使い分けを考える記事のアイキャッチ 教材・問題集の使い方

通信教育の号も紙のドリルも手元にあり、毎日どちらもやらせようとして量が溢れている。そのような場合は、1回の枠に入れる教材を1つに絞り、どちらを主にするかを週ごとに決めます。

この記事で分かること

  • 両方が手元にあるときに起きる3つの行き違い
  • 今月の単元から、主にする教材を決める5つの手順
  • 溜まった号・重なる単元・添削の提出日の扱い

本記事が扱うのは、通信教育と紙のドリルの両方が手元にある家庭の分担の決め方です。教材ごとの役割の違いは問題集・通信教育・ドリルの使い分け方、問題集1冊を終わりまで進める計画は買った問題集を最後までやらせる進め方で扱っています。どの教材を買うか、どのサービスを契約するかの判断、特定の教材の評価、冊子型・タブレット型などの形式の優劣は扱いません。

対象:小学生・中学生の家庭学習で、届く形式の通信教育と紙のドリルがある場合。公的資料は使わず、全体が編集部の整理です。

通信教育と紙のドリルの使い分け:1回の枠に入れる教材を1つに絞る

結論は、1回の枠に入れる教材を1つに絞り、週ごとに「どちらを主にするか」を決める分担です(編集部の整理)。主にするとは、その週の回数が多いほうの教材を指します。手順は次の5つです。

  1. 今月の学校の単元を、教科ごとに確かめる。
  2. 通信教育は、届いた号のうち今月の単元に当たるものを担当にする。
  3. 紙のドリルは、計算や漢字のように同じ型の反復が要る単元を担当にする。
  4. 週の枠に入る分だけを置き、溜まった号は「やる回」と「見送る回」に分ける。
  5. 月末に、分担と記録を見直す。

取り組める時間が同じまま教材が2つに増えると、どちらも終わらない日が増えやすくなります。分担が決まっていないと、教材を開くたびに「今日はどちらを使うか」を考えることになります。

本記事では、通信教育の1回分の教材を「号」と呼びます。号が届く間隔、添削の有無、提出の期限は教材ごとに異なるため、手元の案内で確かめてください。

通信教育と紙のドリルで起きる3つの行き違い(編集部の整理):量の溢れ・単元の重なりと抜け・号の溜まり

両方が手元にある家庭で、保護者側の行き違いを3つに分けます。家庭の調査から導いたものではなく、編集部が場面を想定して書き出した整理です。

  1. どちらも毎日やらせようとして、量が溢れる。 1日に取れる時間は変わらないため、2つの教材の量を入れると、片方が後回しになることがあります。後回しの分は、少しずつ溜まります。
  2. 同じ単元を両方でやらせる、またはどちらにも入らない単元が出る。 届く形式の通信教育は届く順に進めるものが多く、紙のドリルは家庭が開始の位置を決められるものが多くあります。進む順が一致しない週は、同じ単元を二重に進めたり、どちらも触れない単元が混ざったりすることがあります。
  3. 号が溜まってから、まとめてやらせる。 号が積み上がってから一気に進めようとすると、1回の量が枠を超えることがあります。学校ではすでに過ぎた単元の号も混ざる場合があります。

3つに共通する見方として、「どの枠で、どの教材を、どの単元に使うか」を先に決めていない点が挙げられます(編集部の整理)。

通信教育と紙のドリルの分担を決める5つの手順:単元・通信教育・ドリル・週の枠・月末

分担は、紙1枚に書き出せます。下の図は、その骨だけです。

通信教育と紙のドリルの分担を決める5つの手順を整理した図
手順決めることかける時間の目安できていれば次へ
1. 今月の単元を確かめる学校で今月進む単元(教科ごと)10分ほど教科ごとに、今月の単元を1行で言える
2. 通信教育の担当を決める届いた号のうち、今月の単元に当たる号10分ほど号ごとに「今月」か「見送り」の印がある
3. ドリルの担当を決める反復が要る型と、進めるページの範囲5分ほど教科ごとに、進めるページが1か所に決まっている
4. 週の枠に入れるどの回に、どの教材を置くか10分ほど1回の枠に入る教材が1つだけになっている
5. 月末に見直す主にした教材、見送った号、提出の記録15分ほど来月の分担を1行で言える

表の時間は編集部が置いた目安で、計測した値ではありません。

手順1 今月の単元を確かめる:学校の進みを基準にする

教科書の目次や学校から配られた予定表を見て、今月学校で進む単元を教科ごとに1行で書き出します。分担の基準は、学校の単元です。通信教育の号は届く順を基本とし、ずれる月だけ、教材の並びより学校の単元を優先します。予定表が手元にないときや、学級ごとの進み方が分からないときは、担任の先生に尋ねます。

手順2 通信教育の担当を決める:号に「今月」か「見送り」の印を付ける

届いた号を並べ、各号の単元が今月の単元に当たるかを確かめて、当たる号には「今月」、当たらない号には「見送り」の印を付けます。号の順番は教材側が決めている場合が多く、学校の進みとずれることがあります。届いた順に進めるのが基本の教材でも、ずれる月は、今月に当たる号を先に担当にする形です。「今月」の印が付いた号が、通信教育の担当です。見送った号は、今回は進めないと決め、戻る日を記録に残します。

手順3 ドリルの担当を決める:同じ型の反復が要る単元を担当にする

紙のドリルは、計算や漢字のように、同じ型を繰り返して慣らす単元を担当にします。通信教育の号と同じ単元に当たる場合の扱いは、次の節以降のとおりです。進めるページの範囲は、1か所に印を付けて決めておきます。

週の枠は1教材ずつ:主にする教材を、週ごとに決める

手順4は、1週間の中でどの回にどの教材を置くかを決める作業です。1回の枠に入れる教材は1つにします。どちらを主にするかは、教材の良し悪しではなく、その週の単元が手元の号に当たるかで決めます。

下の表は、平日に5回の枠を置く場合の見本です。回数の数え方を示すための編集部の見本で、目標にする回数ではありません。

週の状況主にする教材5回の置き方(見本)
届いた号が、今月の単元に当たる週通信教育通信教育3回・ドリル1回・予備1回
届いた号が、今月の単元に当たらない週紙のドリル(反復が要る単元がない週は、その回を教科書・宿題に)ドリル3回・通信教育1回(提出期限や戻る日に当たる号)・予備1回
学校の行事などで、枠が4回に減る週通信教育(提出期限のある号があれば先に)通信教育2回・ドリル1回・予備1回

予備の回は、遅れた分や直しを入れるために、週の最初から回数に数えて空けておく枠です。

主にしないほうの教材は、見本では1回だけ入れています。入れる余裕がない週は、1つだけにして構いません。勉強しなさいと言わずに机に向かわせる工夫には、各回の始めの合図と終わりの時刻を保護者が決める手順があります。

重なる単元・溜まった号・添削の出し方:やる回と見送る回に分けて管理する

手順4の続きとして、場面を3つに分けます。この節では、「見送る」を、その号やページを今回は進めないと決めて、戻る日を記録に残すことと定めます。やめることや捨てることではありません。

同じ単元が重なるとき:その週は片方で通す

通信教育の「今月」の号とドリルのページが同じ単元に当たる場合は、その週は通信教育で通す形です。ドリルの同じ単元のページは、見送って戻る日を記録します。通信教育で扱った型の練習量を増やしたいと感じる場合に限り、戻る日を翌週にして、ドリルの該当ページを見本では1回分だけ入れます。

逆に、手元の2つのどちらにも当たらない単元が学校で進んでいる場合もあります。その単元の担当は、教科書と学校の宿題です。

溜まった号:今月の単元に当たる号だけを「やる回」に置く

号が溜まったときは、順に全部へ手を付けず、まず号を2つに分けます(編集部の整理)。

  • 今月の単元に当たる号: 先に週の枠へ割り当てます。置く号の数は、その週の枠の回数以内にします。
  • 今月の単元に当たらない号: 見送る回に分けます。号に印を付け、戻る日を予備の回か、その単元が学校で進む週に決めて、記録に残します。

溜まった号を週末にまとめて進めると、1回の量が枠を超えやすいため、置けた分だけ進めて、残りは見送る回に分けます。

添削がある場合:提出日と、提出前に済ませることを決める

添削が付く形式の通信教育では、提出の期限、提出の方法、返ってくる時期が教材ごとに異なります。添削の仕組みがない教材もあります。まず手元の案内で、期限と提出方法を確かめてください。

そのうえで、提出日を週の枠に先に置き、そこから逆算して解く日を決めます。提出前に済ませることとして、次の3つを確かめます(編集部の整理)。

  1. 提出する号を、最後まで解き終えている。
  2. 丸つけ(答えを確かめる作業)と直し(間違えた問題をやり直す作業)のうち、案内が指定する範囲を済ませている。
  3. 保護者が、名前や記入の漏れ、提出する号の取り違えがないかを確かめている。

返ってきた添削は、見る日を決めておきます。間違いの印が付いた箇所は、予備の回に直しとして入れておくのが一案です。

通信教育と紙のドリルの使い方の失敗と直し方(編集部の想定)

分担が崩れやすい使わせ方を、4つの場面に置き換えて並べました。家庭を観察して集めた事例ではなく、編集部の想定です。

やりがちな使わせ方起きること直し方
毎日、通信教育とドリルを1回ずつ両方やらせる枠が足りず、どちらも途中で終える日が増え、残りが溜まることがある1回の枠に教材を1つにし、週ごとに主にする教材を決める
同じ単元を、同じ週に両方でやらせる二重に進めて、別の単元に回す枠がなくなることがあるその週は片方で通し、もう一方の該当ページは見送る回に置く
号が溜まってから、週末にまとめて進める1回の量が枠を超え、学校で過ぎた単元の号も混ざることがある今月の単元に当たる号だけをやる回に置き、ほかは見送る回に分ける
添削の提出日を決めずに、解き終えてから出す日を考える期限に間に合わない号が出ることがある提出日を先に枠へ置き、逆算して解く日を決める

直し方はいずれも、手順1〜4のどれかに立ち返る内容です。

月末の見直しと記録の付け方:この分担が合わない場合も

手順5の見直しは、月末に1回です(編集部の目安)。記録は1枚の紙で足りるため、次の月の分担を決める材料になる項目だけを残します。

記録する4項目

  • 週ごとに主にした教材
  • 見送った号やページと、戻る日
  • 提出した号と提出日(添削がある場合)
  • 重なった単元と、片方で通した教材

この記録から、月末に次の3点を確かめます。

  1. 見送る回が、先月より増えていないか。
  2. 同じ単元を二重に進めた週が、ないか。
  3. 来月の学校の単元に当たる号が、手元にあるか。

見送る回が増えている場合は、置く量を足す前に、週の枠の回数に号の数が収まっているかを見直します。

この分担が合わない場合

  • 学校から課題が指定されている場合。 課題の提出日を最初に枠へ置き、残りの回で分担を組みます。
  • 通っている塾や家庭教師から、教材の指示がある場合。 先生の指示に合わせます。通信教育とドリルの置き方は、先生に尋ねて決めます。
  • 分担を組み直しても、溜まる状態が続く場合。 家庭で進んでいる教材と進まない教材を、担任の先生に共有します。学校での取り組みについても、あわせて尋ねます。

まとめ

  1. 通信教育と紙のドリルが両方あるときは、1回の枠に入れる教材を1つに絞り、週ごとに主にする教材を決めます(編集部の整理)。
  2. 分担の基準は、学校の今月の単元です。通信教育は届く順を基本に、ずれる月は今月の単元に当たる号を担当にし、ドリルは同じ型の反復が要る単元を担当にします。
  3. 同じ単元が重なる週は片方で通します。溜まった号は、今月の単元に当たる号だけをやる回に置き、ほかは見送る回に分けて戻る日を記録します。
  4. 添削がある場合は、提出日を先に枠へ置き、提出前に済ませることを決めておきます。
  5. 月末に記録を見直し、学校や塾の指定を優先します。組み直しても溜まるときは、家庭で進んでいる教材と進まない教材を担任の先生に共有します。

本記事は家庭学習の参考情報であり、学校・専門機関の指導に代わるものではありません。 学習指導要領・教科書の内容は改訂されることがあります。最新の情報は学校・教育委員会にご確認ください。 → 免責事項

最終確認日:2026-10-03

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